受験生SFCは自由に学べると聞きますが、実際にはどんな授業を受けるのですか?自分が何を学ぶのか、まだ想像できません。
慶應SFCの総合政策・環境情報学部では、社会、情報、デザイン、生命などの分野を組み合わせ、問題を調べて解決方法を考えます。
なぜなら、一つの問題に取り組むために、語学やデータ分析などの基礎と、専門的な授業や研究会を組み合わせて学ぶ仕組みになっているからです。
例えば、情報を集めて分析するだけでなく、使う人の行動を調べ、仕組みや作品を作って確かめる学び方もあります。
この記事では、実際に学ぶ科目の種類と、授業を自分の関心につなげる方法を具体例で紹介します。



まずは基盤科目の一覧を見て、「この力を何に使ってみたいか」を考えてみてください。大学での学びが、少し想像しやすくなります。
この記事の要点
- 学ぶ内容:社会・情報・デザイン・生命などを、関心のある問題に合わせて組み合わせる。
- 授業の仕組み:基盤科目で基礎を学び、先端科目・研究会と行き来して研究を深める。
- 選ぶとき:科目の名前だけでなく、学ぶ内容・必要な基礎・履修条件を確かめる。
慶應SFCでは何を学ぶ?


SFCには総合政策・環境情報・看護医療の3学部があります。ここでは主に、総合政策・環境情報に共通する授業とカリキュラムを説明します。
総合政策・環境情報は分野を組み合わせて学ぶ
総合政策・環境情報では、社会の仕組みから情報技術、ものづくり、人の心や身体まで学べます。
大学公式の研究領域では、例えば次のような内容が紹介されています。
- 社会の仕組み:政策、国際関係、経営、組織など。
- 言葉と文化:外国語、コミュニケーション、言語と社会など。
- 情報と表現:情報システム、デザイン、デジタル技術による制作など。
- 生命と暮らし:生命科学、建築・都市、人の認知や身体など。
これは学べる内容をつかむための整理です。上の4つが、そのまま学科や所属コースになっているわけではありません。
両学部の学生は、学部を越えて授業や研究会を履修できます。「総合政策は社会だけ、環境情報はコンピューターだけ」とは分かれていません。
分野の詳しい説明は、総合政策学部で学ぶことと環境情報学部で学ぶことをご覧ください。正式な研究領域は大学公式の両学部の研究領域で確認できます。
看護医療学部は看護の専門課程で学ぶ
看護医療学部は、看護の知識・技術を、講義や演習、実習を通して学ぶ学部です。
人や社会への理解を深め、保健・医療・福祉をつなぐ視点や、医療の現場で実践する力を養います。
総合政策・環境情報の授業選びの仕組みを、そのまま看護医療学部にも当てはめないようにしましょう。詳しくは看護医療学部の4年間の学びを確認してください。
キャンパスと3学部の基本的な関係は、慶應SFCとはでも整理しています。
慶應SFCのカリキュラムを知る3つの柱


総合政策・環境情報の学びは、基礎を学ぶ授業、専門を深める授業、自分の問いに取り組む研究をつなげて考えると分かりやすくなります。
①:基盤科目で語学・データ・情報技術などの基礎を学ぶ
基盤科目では、研究を進めるために必要な言葉や数理、情報技術などを学びます。
大学公式では、基盤科目を次の5つの科目群で説明しています。
| 科目群 | 学ぶ内容の例 | 研究へのつながり |
|---|---|---|
| 総合講座科目 | SFCの学びや研究のテーマを知る | 自分の関心と学びの計画を考える |
| 言語コミュニケーション科目 | 英語などの外国語とコミュニケーション | 異なる言語・文化の人と理解し合う |
| データサイエンス科目 | 統計、数理モデル、論理など | データを分析し、関係を確かめる |
| 情報技術基礎科目 | コンピューター、インターネット、プログラミングなど | 情報を扱い、仕組みを作る基礎を身に付ける |
| ウェルネス科目 | 心身の健康やスポーツなど | 自分の心身を理解し、整える |
例えば、聞き取り調査の結果を比べたいなら、データの扱い方が必要です。海外の事例を調べたり、異なる言語の人に話を聞いたりするなら、語学も研究を支えます。
基盤科目の一部には、必修・選択必修の指定があります。「自由に学べる」は、基礎を学ばなくてもよいという意味ではありません。
自分がやってみたい作業を一つ挙げ、どの基礎が役立ちそうか、表と照らしてみましょう。
②:先端科目で専門的な知識と方法を深める
先端科目では、関心のある分野を専門的に学び、研究に必要な知識や方法を身に付けます。
基盤科目で情報を扱う基礎を学んだあとに、どのような仕組みを設計するかを深く考える、といったつながりがあります。
例えば、人が集まる場所の使いにくさを調べるなら、次のような学びが関わります。以下は、授業の役割を考えるための例で、実際の科目名ではありません。
- 人の行動を観察し、何に困っているかを調べる。
- 情報の見せ方や、場所の使い方を設計する。
- 運営のルールや、費用の負担を比較する。
専門科目は「難しそうな名前」から選ぶより、自分の問いを調べるために何が足りないかから探すと、学ぶ目的がはっきりします。
③:研究会で問いに取り組み卒業プロジェクトにまとめる
研究会では、教員や学生と具体的な問題に取り組み、卒業プロジェクトで研究の成果を形にします。
研究会は、いわゆるゼミにあたる学びの場です。原則として2年生からで、本人の能力次第では1年生から履修できる場合もあります。
卒業プロジェクトでは、論文や作品などに研究の成果をまとめます。卒業論文を書く形だけに限られるわけではありません。


授業をすべて終えてから研究を始める、という一方通行ではありません。研究で足りない知識が見つかれば、必要な基礎や専門の授業へ戻って学びます。
多くの科目は学年で固定されていませんが、科目や研究会ごとの条件は確認が必要です。全体の仕組みは、大学公式のカリキュラムの特徴をご覧ください。
授業の組み合わせ方を考える3つの視点


ここからは「雨の日に学校の入口が混雑する」という、当塾が作った仮の例で考えます。SFCの実際の授業や施設、学生の研究成果を紹介したものではありません。
①:調べたいことから必要な基礎を見つける
まず「何が起きているか」を確かめるために、必要な知識や方法を考えます。
なぜなら、入口が混んでいても、人が一度に到着するのか、傘を片付ける場所が足りないのかで、調べることが変わるからです。
例えば、次のように記録できます。
- 時間帯ごとに、入口へ来る人数を数える。
- 傘を片付ける場所で、人が止まる様子を観察する。
- 雨の日と晴れの日で、通り抜けるまでの時間を比べる。
人数や時間を比較するには、データの集め方や分析の基礎が役立ちます。ただし、雨の日に待ち時間が長いという結果だけで、原因まで決まるわけではありません。
「知りたいこと」と「そのために学びたい基礎」を、一組にして書いてみましょう。
②:専門知識を使って複数の方法を比べる
原因を考えながら、違う分野の方法を比べます。
なぜなら、同じ混雑でも、案内を変える方法、空間を変える方法、運用を変える方法では、対応できる問題が異なるからです。
例えば、次のような案が考えられます。
- 案内:空いている入口が分かるように、表示を工夫する。
- 空間:傘を片付ける場所と、通る場所を分ける。
- 運用:人が集中する時間帯や、入口の使い方を調整する。
情報の伝え方、空間の設計、人の行動、組織の運営などを学ぶことで、比較する視点を増やせます。アプリやAIを使うことが、必ず答えになるわけではありません。



「これを作りたい」と思ったら、先に「誰の、どの困りごとに役立つか」を一文にしてみましょう。必要な授業も、比べたい別の方法も見つけやすくなります。
③:試す方法と履修条件を確かめる
学びたいことを決めたら、確かめ方と、授業を受ける条件まで確認します。
混雑の例なら、学校の許可を得て案内を試し、同じような条件の日と比較する方法が考えられます。待ち時間だけでなく、別の入口に負担が移っていないかも見る必要があります。
ここで示しているのは、試し方の案です。案内を変えれば混雑が減るという、検証済みの成果ではありません。
授業を調べるときの確認項目
- 内容:何を理解し、どんな調査や制作に取り組む授業か。
- 前提:どんな知識や経験、履修済みの科目が必要か。
- 条件:受講できる対象、選考の有無、課題や評価方法は何か。
まずは公開されているカリキュラムや研究領域から、気になる学びを探しましょう。大学公式のシラバス・時間割には検索画面がありますが、現行の案内では詳細表示に慶應IDが必要です。
誰でもすべての授業情報を読めると考えず、公開範囲に応じて調べてください。入学後の履修は、学生向けのカリキュラム案内などで、自分に適用される条件を確かめましょう。
SFC小論文の準備は当塾へご相談ください


学びたいテーマを見つけたら、受験に必要な準備も進めましょう。総合政策・環境情報の一般選抜では、学部への関心を持つことに加え、設問と資料に合わせて小論文を書く練習が必要です。
①:講義で設問と資料に合う考え方を学ぶ
小論文では、自分の好きなテーマと、設問で求められていることを分けて考えましょう。
なぜなら、大学で取り組みたいことがあっても、それだけでは、目の前の資料や設問への答えにならないからです。
例えば、資料の比較を求められているのに、作りたいアプリの紹介だけを書くと、比較の説明が抜けます。まず何を答えるのかを読み取り、その根拠になる資料を選ぶ練習が必要です。
当塾の全65本の小論文講義では、小論文の基本、SFCの過去問対策、本質理解、アイデア創出などを学べます。考え方を学んだあと、実際に答案を書いて確かめていきましょう。
小論文全体の練習方法は、SFC小論文の書き方ガイドでも確認できます。
②:塾長の直接添削で答案の根拠を確かめる
答案のどこを直せばよいか迷う方は、塾長・後川慶一から直接添削を受けてみましょう。
添削では、設問の要求に答えているか、資料を読み違えていないか、根拠から結論へ進む説明が足りているかを確かめます。
例えば、「資料から分かること」と「自分が考えた案」が混ざっていれば、該当する一文を分けて見直します。大学の学びについて知った言葉を並べるより、資料に沿って説明できることが大切です。
添削で指摘された部分を補って、自分の答案を確認し直します。その上で、新たに得た視点を次の答案に活かしていきます。
支援の回数は、プランによって異なります。
- ミニマム:月2回の添削と質問・相談。
- スタンダード:月3回の添削と質問・相談、約50分の1on1を月1回。
- プレミアム:月4回の添削と質問・相談、約50分の1on1を月3回。
小論文の資料の使い方や、説明の組み立てに迷う方は、当塾へご相談ください。SFC特化コースの講義・添削・プランをご覧いただけます。返却後の取り組みは、添削後に答案を確認する方法も参考にしてください。
慶應SFCの授業・学ぶ内容についてよくある質問


入学後の学びについて、特に迷いやすい点をまとめました。受験で選ぶ科目と、入学後に学ぶ科目を分けて考えてください。
【まとめ】学びたい問いからSFCの授業を探そう


慶應SFCの総合政策・環境情報では、必要な知識と方法を組み合わせ、自分の問いを深めていきます。「何でも自由」と考えるより、基礎を学ぶ授業と専門科目、研究会の関係をつかむと、学びを想像しやすくなります。
この記事のまとめ
- 内容:社会・言語・情報・デザイン・生命などを横断して学べる。
- 仕組み:基盤科目・先端科目と研究会を行き来し、卒業プロジェクトへつなげる。
- 次の行動:気になる問題を一つ選び、必要な知識と授業の条件を確かめる。
まずは「何を知りたいか」と「何を学べば調べられそうか」を、一つずつ書いてみましょう。看護医療学部を考える方は、看護の専門課程を別に確認してください。
一般選抜を目指す方は、学部への興味とともに、小論文で資料を読み、筋道を立てて説明する練習も進めましょう。講義と塾長の直接添削を活用したい方は、当塾のSFC特化コースへご相談ください。
湘南藤沢小論文アカデミーSFC特化コース
「読む力」を、「書く力」に変える。
慶應SFC卒、指導歴20年の塾長がパーソナル指導で受験まで伴走します。
塾長・後川慶一が直接担当
学び方から、答案の改善まで。









